Return to Myself
Report 佐藤 亮
2017年秋
夢中になったアカメも繁忙期を境に気持ちが途切れた。
いつもならヒラスズキや青物へ数度の釣行でスイッチが入り、モチベーションも高まる時期であるのだが、サクラマスやアカメの存在が大きすぎたせいかスイッチが入らない。
それをよそに釣友たちは『ヒラスズキ80up×5!』や『K君初ヒラスズキ80up!』などと景気の良い話。
そんな話を聞くと私の心も少しざわめくのですが、狙いのショアブリは空振り。
橋本氏と傷心釣行へ行ったものの真横でGoodなカンパチを釣られ、その満面の笑みが
私の心の傷をさらに深めた。
その後、現状を打開するべく橋本氏、K君、私の3人で新しいフィールドを探しに行くも
『今年は昨シーズンと違ってヤズばかり』だと。
そこで空気を読まない橋本氏はヤズハンター化し・・・
ヤズ祭り。
唯一癒されたのは、民宿のご夫婦が振舞ってくれた極上の夕食とあたたかいお話。
活きたカワハギとアコヤガイの貝柱はものすごく美味しかったです!
冬が訪れ、モチベーションも上がらないまま、それでも幾度か釣行を重ねた。
時折、5キロほどの青物やヒラスズキに出会うことが出来たのだが・・・
ふと、最後に釣ったヒラスズキを写真に収めてみた。
その写真に写った『アロウズ・レア』
そうだ『本当の自分を取り戻そう』
それはすぐに訪れた。
1月26日
私は、出張先で大事な打ち合わせをしていた。
長い打合せで、途中スマホを開いてみると、『おめでとうございます!』と祝福メール。
そう、黒部川の平成30年サクラマス漁当選者に選ばれたのだ。
ただでさえ目標を失い元気のない私は、初めての応募で当たらないだろうと思っていました。
しかしメールを見た瞬間、ニヤケがとまりません。
数分間、うつむき加減に手で口を隠して打合せです。
帰りご機嫌な私は、八重洲北口の大丸で長い行列に並んでお土産をお買い上げ!
『コレとコレとコレッ!』なんて大人買いです。
帰宅後、早速OLDベイトリール用チューニングパーツをお買い上げ~¥30,000-
さらに在庫のなかったパーツを注文!
『国内メーカーハイエンドモデルが買えるでしょ!』
そしてYouTube動画を画面に穴が開くほど観ます。
激流からベイトタックルでナナマルを引きずり出す魂胆です。
全国の落選した同志たちよ
君たちの分まで釣ってきてあげるから。
突如私の目の前に舞い降りた
『心惑わす天使♪』
私は
『自分らしい夢をいま感じてる♪』
舞い上がって買いすぎちゃったお土産を誰にあげようかな?
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